一夜明け。
「田宮君、大西君、朝ご飯もうできとるよ〜!」
ナミさんのお母さんありがとう!田宮も大西もまだ寝てます!たたき起こしてください!あ、言われなくても叩き起こしますよね!
「も〜シーツ洗いたいけ〜早く起き〜」
「あ…おはようございます、おかあさっあっ痛いです!」
田宮を敷き布団の端からぐるりとひっぺがえすお母さん。
「大西君は布団からはみ出しとるねえ〜、ちょっと田宮君手伝って」
結構騒がしくしてたのにぐーぐー寝てます大西。
二人で敷き布団をひっくり返してもまだ寝てるので、大西は飯抜き!


「今日、ナミの妹のエリカも状況先から帰って来るんよ〜」
「へ〜妹さんもいるんですか〜。」
息子のいないお母さんは大西の分もガツガツ朝飯かっくらう田宮をちょっと気に入りました。
「そ〜それでね〜、お父さん仕事やけ〜家までバスで帰ってこさせようと思ったんやけど、田宮君免許もっちょる?」
「あ、俺、自転車で電信柱に衝突して以来、友達から免許取るの止められてるんっす。でも大西は確か持ってますよ。」
「じゃあ車で新幹線の駅まで行こうや〜、帰りはエリカが運転するけ、その方が田宮君等も楽やろ〜」
「もーまじお母さん超いい人!助かります!!」


そうして飯抜きの大西がやっと起きてから車で出発。
「へ〜妹さんエリカっていうんですか〜、お母さんもナミさんも綺麗だから綺麗なんでしょうね〜!」
「大西君達と年は同じくらいなんよ〜」
待ち合い用の無料駐車場に停めた車から、でっかい荷物の男とでっかい体の男と優しそうなおばさんが出て来たちょっと異様な光景をさらし、改札へ向う。
「ナミが仕事に行ってしまって見送り私だけで悪いけど、大西君も田宮君も元気でやり〜ね〜」
「「ほんとお世話になりました!!」」
二人が頭を下げようとしたその瞬間
「ゴォオオオラァアアアアア( #`)(#`皿)(#`皿´)/ !!!」
改札口からピンクの塊がすごい勢いで突進してきた。
「あんた達!!オカンになにしよるんッ凸(`Д´メ)!!」
ババーーーン!と田宮達の前に立ちふさがったのは、ピンクのふりふりロリータファッション、分厚い靴、頭は金色にレースのカチューシャ、つけま&ラインのパッチリお目めに白い肌、お人形さんみたいな女の子☆ただ、身長170cm強の田宮と190cm弱の大西の中間ぐらいで、ちょ〜っと標準よりおっきめだ☆
「あ、エリカ、お帰りぃ〜。」
「ママ〜っ!この人達にからまれとるんやろ!?大変!エリカがやっつけるよ!ヽ(`⌒´メ)ノ」
「大丈夫よぉ〜。知り合いやけ〜。エリカは相変わらずやね〜」
「ほんとに(。・ρ・。)!?言わされてるだけじゃないのっ☆!☆?☆ (☆_◎) ☆!☆?☆」
そして顔をキっとゆがめ、田宮と大西を見上げ…見下…見る。
「ど、ども…」
さすがの濃さに呆然とし黙っていた田宮が口を開いたその瞬間、エリカの大きな目がさらに大きく見開き、
「エリカ、この人と結婚します☆(//▽//)☆」
「!?」
田宮、おつむは残念ですが、実は顔はなかなか良いのです。
「失礼しまぁす☆あの〜、お名前、なんて言うんですかぁ(ё。ё)?」
「あの、エリカさん?さっきとキャラが…」
「お名前なんて言うんですかぁ(ё。ё)?」
「あ、田宮です…。」
「下は?下は?下の名前はなんですかぁ?(・vv・) ハニャ???」
と言いながらぐいぐい顔を近づける。
隣の大西はさっきまで一緒にビビってたのに、今はニヤニヤしている。
「た、たける…」
「田宮たける…田宮…エリカ…田宮エリカ!!キャー!!ぴったり過ぎて、エリカ照れちゃいますぅ(/。\)(/。ヽ)恥ずかしい♪」
「エリカ〜、田宮君はもう東京に帰るんよ〜。結婚は後にしぃ。」
「ママっエリカは本気!(>_< )イヤッ( >_<)イヤッ ね、ダーリン♪」
「田宮!!良かったな!!」わっはわっは笑う大西。
「てめぇっ!!!え、えっと、エリカさん、僕もう東京戻るんで…」
「ダメ(▼皿▼メ)ノ」
野生の鷹の目つき。
「もっと仲良くなってからじゃないと帰しません☆ヽ(▽⌒)」
田宮の腕にエリカの右腕からみつき、エリカの背中にはどでかい荷物&左手にはご自身のキャリーケース(ピンク)。
そうして大西の運転でエリカ&ナミ姉妹の実家へと戻って行くのでした。
「今晩はおかずがいっぱいいるねえ、大変やわ〜」




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