近くに産業大橋の見える夜中の倉庫街、柵の無いコンクリ地面から海へ頭を投げ出したおっさんと、その上に仁王立ちする木刀を持った一件普通の女。
側にはロリロリロリータ服の背が高い女の子と兄ちゃんとでかい兄ちゃん。
「親もおらん、嫁もおらん、恋人もおらん、子供もおらん。お前が死んだところで悲しむ人は誰もおらんかったのお」
「まままま、待て、俺を殺すんか!?」
「今のところ殺しちゃろうと思っちょうなあ」
「なんでもする!なんでもするけ助けてくれんか!!!」
「エリカ」
呼ばれたロリータ女が地面から離れているおっさんの頭を海側へ押す。喉が圧迫され声が出なくなる。
「ナミちゃん、このまま首の骨、折る(o・ω・o)?」
「ちょちょちょ、ちょーーーっとタンマ!お嬢様がた落ち着きませんか、殺人よくない!殺人ダメ!」
服をちゃんと着た田宮がまっとうなことを言う。
「なんで?ダーリンを襲おうとしたんですよ。エリカ、許せないです。(゚ペ)」
「俺のケツ穴一つで人が死ぬとか嫌だよっこええよ!」
「嫌?こいつ殺したらエリカの事嫌いになりますか?(;へ:)」
「な、なる。殺したら、嫌いになる」
「…ダーリンに嫌われたく無いですから殺さないです…(;-_-) =3」
エリカが押さえつけていた金城の頭を離す。
「命拾いしたのお、金城」
つまった器官に急に空気が入りゲホゲホ言ってる金城の腹に木刀を打ち付ける。
「ほんでも、うちらがお前んこと殺る気でおることは常に忘れんちょきなぁ」
ほくそ笑む顔が心底楽しそうなナミさん。
「わかった、忘れん。忘れんけ解放してくれ」
「ダ〜メ!エリカ、いいこと思いついちゃった!*1
「殺すの無しだぞ。」
「ナミちゃん、金城って前、ピッキングで捕まった事あったよね?”(*>ω<)o"」
「そうね、あ!」
「ダーリン家の鍵、金城に空けてもらえば良いと思うの!o(*^▽^*)o~♪」


そうして翌朝、仕事のあるナミを地元に残し、エリカ、大西、田宮、金城の四人で東京へ。代金は金城持ちです。
「ナミさんお世話になりました。そんで、助けてもらってありがとうございます。」
「いいの、こっちこそ楽しかったから。エリカをよろしくね」
「は、はい」
「じゃあまた、着いたら連絡して。」
そしてぐるんと金城に向き
「なんかしでかしたら…わかっちょうの?」
「はい…」
「ダーリンはエリカが守るから大丈夫ですからねヽ(〃^・^〃)ノ」
「うう、うん」
さっきから大西はずっとニヤニヤしている。こいつに付いてくとこういう面白い光景見られるからやめらんないよなあ。などと思いながら。


そうして新幹線に揺られ6時間、田宮のアパートまで1時間かけ辿り着き、金城のピッキング技術で無事(?)ボロアパートの鍵は開いた。
エリカがポイっと金城を追っ払い、ついでに大西も追っ払う。
「やっと二人きりになれましたね(*^^*)」
「そうですね…」
「パパが心配するから一旦実家には帰るけど、また来ます。(*´ェ`*)」
「あの、エ、エリカちゃんの上京先って、東京…?」
「そうです。だから…戻って来たら一緒に暮らしましょう(〃ω〃) 言っちゃったo(>▽<*)(*>▽<)o」
「え、ええええええっ」
「エリカのこと、絶対好きにさせるってここに宣言します!(^▽^)/」


その後、田宮がエリカを好きになったかどうかはエリカだけが知る事となる。
大西は二人のドタバタを見てニヤニヤし続け、田宮は無くしたら殺される絶対に無くせない鍵を持つ事になったとさ。


おわり

*1:o(> <)o